大元は9年前とかなり昔のゲームですが、インディーズの中でも世界で300万本以上販売している名作中の名作です。
スマホアプリ版の価格はiOSが480円、Androidが593円(どちらも税込)と多分、第一印象は高いと感じるのではないかと思いました。
実際にプレイしてみた感じとしては、値段の割にステージ数が少ないので物足りなさを感じます。
ただし細かなところまで作り込まれた描画における表現はすばらしいので、一見の価値はどころじゃなくあります。
ユーザーレビューの評価もこのどちらかです。総じてもっと遊びたかったという思いになるのかなと。
LIMBO(リンボ)・・・辺獄のことで、天国と地獄の間にある恐ろしい場所と言われています。
そんなホラー的な表現はゲーム中にはプレイヤーの主に死に様として描かれていますが、奥行きのあるモノトーンの表現が美しくもあり、そのギャップからすばらしき雰囲気ゲーとなっています。
ゲーム性としては謎解き+横スクロールアクション。特に後半はかなりシビアなタイミングを求められる、いわゆる死にゲーです。
面白いことに私の体感ですが、スマホの操作性においても最初は直感的に操作ができて感動します。それが後半になるとイライラします。笑
この記事では、そんなスマホアプリ版だからこそ起こる操作性の部分を重点的にレビューしています。
ゲームの基本情報
- 題名:LIMBO(リンボ)
- 種類:アクションアドベンチャー
- 記録:オート
- 画面:横向き固定
- 料金:有料(iOS 480円、Android 593円)
不要な表現を排除した結果の世界観
LIMBOが評価されているのは世界観のすばらしさです。
インディーズとは思えないほどに高い完成度を誇っている部分。それは引き算における芸術的な完成度の高さに思います。
文字表現は一切なし
ゲームの目的ですが、ゲーム中では何も語られません。スーパーマリオとかファミコンの頃のゲームのように「説明なしでいきなりさあどうぞ!」なレトロスタイル。

そしてゲーム中は文字の表現が一切ないです。
なので、ストーリーについては公式コメントの「運命に逆らい、妹を探して少年は LIMBO の世界に足を踏み入れる」をもとに、ゲームをプレイしながら想像するしかないです。

ステージの区切りなし(シームレス)
LIMBOが世界観を大事にして作られている部分、プレイしてみるとより至るところで伝わってきます。
一番はモノトーンで描かれたグラフィックの部分。
これが想像力をかき立てられるというか、プレイヤーの感覚を豊かにさせられます。
細かな部分もそうです。全て『世界観』に集約されます。
例えば、ステージに区切りがありません。エンディングまでずっと、連続した道のりを冒険することになります。
とはいえちゃんとステージごとに区切りのポイントはあります。それはメニューを開いた時にわかります。

要は横スクロールアクションゲームにつきものな『ステージクリア!な表現』は、このLIMBOの世界観にとっては不要なんです。
そういった不要な表現が全て排除されているというのは、言いかえると 完成度が高いゲーム ということになります。
BGMもなし
世界観のための思い切った表現は『音』にも表れています。
基本的にはBGMはないです。というのはホラーテイストな世界観なので必然的かなとは思います。
BGMがない代わりに環境音がリアルです。ホラーゲームほどに怖いわけではないですが、雰囲気は出ているので苦手な方は注意かもしれません。

4時間に凝縮されたボリューム
価格に対して満足するか、しないか。
LIMBOにおいては、一番の焦点はステージ数の少なさに思います。
私の場合はクリアまで3時間30分かかりました。余裕をみても4時間あればクリアできてしまうボリュームです。
やはり「もっとステージ数があれば良かった」という声は多いです。
ただ、その4時間の中での謎解きはバラエティー豊かですので、これも厳選した結果ゆえ・・・。私は無理やり納得しています。
(とはいえやっぱり値段は少し高いかな・・・と。)
スマホアプリならではな操作性は難易度によって感想が異なる
LIMBOのアクションは操作が3つしかありません。とてもシンプルです。

移動とジャンプとホールド(物をつかむ)
この中で厄介なのは右手操作の『ジャンプ』そして『ホールド』です。
スマホなので仕方がないのですが、スワイプしたりタップでホールド、というのはどうしても感度の問題が出てきます。
しかしそれは感度の問題なだけで、操作性そのものは実に直観的です。最初はするする操作できてしまう感覚に思わず感動しました。
しかし後半、難易度があがってくると・・・。
前半は謎解きが簡単なので問題なく操作できます。

このよく出てくるカートも、ただ引いて段差を作るだけなら簡単です。


枝につかまっての振り子運動は、左手の親指を左右に振ればその通りに動いてくれます。

問題は後半です。LIMBOはステージが進むと、どんどん死にゲーと化していきます。
どう死にゲーかというと、操作のタイミングが非常にシビアな謎解きばかりになってきます。
特に連続して操作しなければならない場合はスマホだと急に感度が悪くなるので、反応してほしいところで反応しない。
「この順番でこうすればクリアできる」と頭ではわかっているのに、その通りに操作できないもどかしさに悩まされます。
結果、何度もやり直すことになります。
ただ唯一の救いはすぐに直前からやり直せることです。
死にゲー前提だからやり直しにストレスがない仕様にしてくれたのだと思います。
お陰でばんばんやり直せるので、気持ちが落ちることなく何とか最後まで乗り切れます。
むしろ難しい分、達成感はあるので、丁度良いくらいのやり応えのある難易度な気がします。




まとめ:難しい横スクロールアクション好きな人向き
LIMBOのゲーム性は仕掛けを駆使した横スクロールアクションですので、グラフィックもすばらしいのですがやっぱり『アクション』の部分です。
特に死にゲーと呼ばれるほどに難易度の高いアクションゲームが好きな人。
ただしあまりに玄人レベルの人はLIMBOの難易度は物足りないかもしれません。
というのも謎解きには理不尽さはないので、確かにシビアな操作は求められますが何度かがんばれば必ずクリアできるレベルです。
なのでアクションゲームが好きでそろそろぬるいゲームには飽きたかな、という人にとっては満足のいく難易度ですね。
何より余計な表現がないシンプルなゲームなので、暇つぶしにプレイするのに適しています。
オートセーブですぐに続きから再開できるので隙間時間でも安心です。