海外ドラマや洋画好きの方におすすめできる『ライフ イズ ストレンジ』というアドベンチャーゲームのアプリ版レビューです。
全て3Dで描かれ英語によるフルボイス。ゲームシステムやボリューム含めてもスマホアプリとしては非常に高いクオリティに感じました。
元々はPS4等の家庭用ゲーム機で発売されたゲームでして、スマホ向けにカスタマイズされて移植しています。
となると気になったのは 重さ の部分。ではありますが、プレイしているとまるで映画を見ている感覚にさせてくれますので、重さに負けじと頑張ってでもプレイしたくなりました。
映像美だけではないです。プレイヤーが自由に 時間を巻き戻せる ゲームシステムが面白く初めての体感でした。ただ選択するだけのアドベンチャーゲームではなく、リアルタイムにアクションを要求させられるところもあって結構焦ります。
そんなゲーム性だからか決して隙間時間に気軽にプレイできるような代物ではないかもです。休みの日に映画を見る感覚でじっくりプレイするのが合っています。
※記事内のゲーム性について書いているところで一部、物語中盤から使えるようになる特殊能力に触れています。少しネタバレかもです。
ゲームの基本情報
- 題名:ライフ イズ ストレンジ
- 種類:アドベンチャー
- 記録:オート(※特定の区切りごと)
- 画面:横向き固定
- 料金:アプリ内課金あり
映画を見ている雰囲気にさせるゲームの世界観
プレイして第一印象で良いなと思ったのが映画のような見せ方をしている部分です。
映画といっても日本ではないですね、学園ものもあってか海外ドラマを見ている感覚になります。
どういうところがというのを言葉で表現するのは難しいですが、ノリ・・雰囲気・・世界観・・・。一言でいうと らしさ がふんだんに詰め込まれています。
学校の授業風景一つとっても凄く雰囲気出ていますし、廊下の風景も明らかに日本ではないですし。


会話のノリや行動のノリとか。まあこれは主人公の親友の影響が大きいかもです。見た目からして青髪で腕に刺青をしているパンクガールで、感情の起伏が激しいキャラクターなので。
急に踊ろうとかプールで泳ごうみたいな引っかき回し方のノリも、らしさが出ています。主人公は大人しいタイプのキャラクターなので、対比的に目立つんですよね。これがまた良いコンビなんです。


BGMも時折カントリーな歌が流れてくるので雰囲気出ますし、転がっている色んなアイテムも。どれもこれも細部まで抜け目ないので気づいたら世界観に惹き込まれています。

作ったのがフランスのゲーム会社というのは納得できます。日本人がそれっぽく真似て作ったようなチープさは感じられません。
快適プレイはスマホスペックに依存
気になる点をあげるなら、一言でいうと 重さ に集約されます。
元々がPS4等で発売されたゲームの移植版である事。全て3次元で描かれていますが、スマホ向けに画質は下げているとは思います。
#日本語吹替えには対応していません
とはいえエピソードは全て入っていますので、正直なところ、諸々を考慮するとスマホでプレイするのには向いていないかなと思います。
セーブのタイミングが分かりにくく、外でのプレイには不向き
まずは良い意味でも悪い意味でも 止め時が難しい 点。良い意味はストーリーも面白いので続きが気になってしまう点です。
突然主人公が時間を巻き戻せるようになってしまうというところから始まり、クラスメートに起こった事件の謎を、能力を駆使しながら紐解いていくミステリー部分があり。
学園ものなのでいじめとか反発し合ったり、仲良くなったり、青春ドラマの要素も大きいです。

悪い意味では特定のポイントのみでしかオートセーブされない点です。いつされたのかもよくわかりません。
#調べると画面左下にマークが出るそうですが、1回も気づきませんでした。PS4版のみ・・・?
まあロード画面に入ったタイミングだと思うので頑張ってそこまでプレイするのですが、時間が経つにつれスマホが重くなってくるのでハラハラしてきます(このハラハラはいらない。笑)
何かを探したり謎を解いている最中だと軽く30分はかかったりしますので、出先で気軽にプレイ、とはいきません。
圧迫されるスマホの本体容量
クオリティが高いという事は当然、ゲームの容量は大きいです。
大きくエピソードが 1~5 と5つありますが、各エピソードにつき凡そ800MB前後のダウンロードが必要です。
まあインストールのためのダウンロードは1回のみなので良いのですが・・。
エピソード2以降はなぜか毎回100MB程度のダウンロードが発生していました。機種によるのかもですが、このダウンロードは謎でした。

1分近くかかるロード画面の待ち時間
容量が大きいからか合間に挿し込まれるロード画面の時間も、長いです。感覚的にはいつも1分くらいかかっている気がします。

余りに長いと止まってしまったんじゃないかと不安になりますね。
電池消耗の大きさと熱を帯びるスマホ
一番辛かった点です。
電池の消耗はまだ良いとしてもスマホ本体が熱を帯びてしまうとどうしても挙動が重くなっていきます。
私のスマホでは2時間もプレイすると本体からビーという音が鳴って一旦スマホを休ませないと無理でした。
電池は50%程度の消費、これは2年以上使っているのでそこそこバッテリーの劣化はあるとして妥当かなとは思います。
ただスマホ本体からビーと機械的な音が鳴ったのは、聞きなれていない音だったので不安になりました。
3Dキャラの操作には慣れが必要
間接的に重さが影響する部分として、操作性の難しさがあります。
アドベンチャーゲームとしては珍しく、色々と動き回って何かを調べたりする機会が多く訪れます。
全て3次元内での操作になるので、2次元みたいに簡単とはいきません。
スマホ向けにタップした箇所に移動する機能は追加されてますが、動かしたい方向に画面をなぞるやり方の方が体感的でわかりやすいです。

ただやはり3次元独特の操作のし辛さはあります。スマホだと余計にです。
広い場所だと問題ないですけど、狭い場所とか壁に突き当たると一気に視界が悪くなるので、向きを変えるのには慣れがいります。
ゲームの仕組み上、リアルタイムにアクションを求められるシーンが何度も出てきます。どうしても操作性の部分が悪さをします。
無料のエピソード1でプレイ確認しましょう
注意書きに細かく対応機種について書かれていました。
– Samsung Galaxy S7およびそれ以上、Note 5およびそれ以上
– Google Pixel and Pixel XLおよびそれ以上
– Sony Xperia Z6 およびそれ以上
– HTC 10
– LG V20, G6 およびそれ以上
– OnePlus 3 & 3T
– Huawei P10 およびそれ以上
↑はAndroidですが、上記以外の機種の方はよくわからないと思います。
そのためエピソード1が無料というのはお試しの意味合いが強いです。プレイに耐えうる環境なのかをエピソード1によって確認できます。
エピソード1だけでも3時間くらいのボリュームはあるので、十分に試すことができると思います。
因みに料金は全エピソードまとめ買いで1080円、PS4版からすると約4分の1と破格です。このクオリティで1080円は安すぎます。

時間巻き戻しシステムの何が面白いか
ライフ イズ ストレンジはアドベンチャーゲームとしてはありがちな、選択肢によってストーリーがマルチに展開する方式ではあります。
ですが主人公は特殊能力で 時間を巻き戻せる ようになるので。時間巻き戻し能力はゲーム性の部分に大きく絡んできます。
主に3つの面白さに分けられます。
未来を知ることで過去の選択肢が変わる
最も多用するのが選択肢を選び直すために巻き戻し能力を使うパターンです。
ゲーム性で一番斬新に思ったのが、この巻き戻し能力はキャラクターを動かせるところ(移動操作可能なところ)では、ほぼいつでも好きに時間を巻き戻せます。
もちろん、ゲーム終盤から序盤までずーっと巻き戻せる、なんてことはできなくてある程度の区切りはありますが。

それでも、ちょっと違うなと思ったら好きにやり直せてしまう点はプレイヤーにとってハードルが下がります。
何より巻き戻す前提でゲーム性が作られているので、先を知ることで直前の選択肢が変わったりします。


そして巻き戻すかどうかはプレイヤーに委ねられている点です。
ライフ イズ ストレンジはバッドエンドが存在しません。マルチストーリーですが、どんな選択肢を選んでも最後まで物語は進んでいきます。
巻き戻すも良し、巻き戻さずにそのまま進めるも良し。とにかく自由です。
何より好きなタイミングで巻き戻せるという感覚は、まるで録画した映像を自由に巻き戻し(早戻し)する感覚に近いです。スキップ機能もあるので早送りまでできてしまいます。
先ほどの例のように直ぐに選択肢が影響するのもありますが、中には直ぐには結果があらわれない選択をいくつも迫られます。
些細な選択が後に大きく影響する、というのもこのゲームの醍醐味の部分です。
時間的制約の中で能力をどう使うか考えさせられる
時には巻き戻し能力の使い方としてリアルタイム性を求められるシーンがあります。
周りの人物が動いていて状態が変化する時間的制約の中で、上手く巻き戻し能力を使って解決しないといけないので、意外とハラハラします。
とはいっても自由に巻き戻せるのは同じなので何度もチャレンジはできますが、わかっててもハラハラするものですね。

特に見つからないように逃げるシーンなんてちょっとメタルギアソリッド感あって。足音立てると「誰だ!?」みたいな。そういう時に限って暗い場所で操作性の悪さも相まって、否が応でも緊張感でます。
あと能力の特徴として、周りの時間が巻き戻るだけで主人公が手に入れたアイテムや今いる位置は変わらないです。
というのを上手く使わないと解決できないシーンもあるので、頭を使う必要はあります。
アドベンチャーゲームではありますけど、アクション性も高いです。
過去を変えると未来が大きく変わるストーリー展開
最後に少しネタバレかもですが、エピソード3から登場する主人公のもう一つの特殊能力について。
写真にフォーカスをあわせると、写真の世界(つまりは過去)の自分の中に入り込めてしまいます。そしてこの写真の世界で取った行動は未来に大きく影響します。
物語としてガラッと様子が変化することになるので、どうこれから展開していくのかがより気になってきますね。
エピソード3は中盤らへんなので丁度、起承転結でいう 転 がまさに 転 という感じです。タイムリープを題材とした作品が好きな人は楽しめる内容になっています。




以上です!
映画のようなゲームなので、正直なところスマホよりかはやっぱり据え置きで大画面でじっくりプレイしたいゲームに思います。
とはいえPS4ゲームのクオリティが1080円でプレイできる事を考えると、スマホ版でプレイするメリットは十分にあるかなと。
画質は下がってるかもですが、ゲーム性は何一つオリジナルと変わりないですので(一応、私自身はオリジナル版は未プレイです。色々と調べた上で言っています。)
気になった方は無料で遊べるエピソード1にて、自分のスマホで楽しめるかどうかをまずは確認した方が良いと思います。