ブック放題には残念ながら看板漫画がありません。
アプリのおすすめマンガを見ても新着の漫画がずらりと並びます。半分は「期間限定」の漫画です。
確かに、7000作品以上のラインナップから看板漫画を選ぶのは難しく感じます。
とはいえ、面白い漫画が沢山読めるのは事実なので…。
期間限定なしに、なるべく長く読むことのできる面白い漫画を厳選してみました。
「ブック放題はどんな漫画が読めるのか?」「ブック放題でおすすめの漫画が知りたい。」
ブック放題を検討されている方に向けて、参考になる漫画の情報をレビュー形式でまとめてみました。
ブック放題には看板漫画がないと感じた理由
ブック放題に限らずですが、漫画を読み放題できるサービスは、基本的に古い漫画がほとんどです。
でも実は100%古い漫画しかないかといえば、必ずしもそうではなく。わりと新しめの漫画もあります(とはいえ凄い最新の漫画は100%ないです。)
そこは商売なので、少しは新しめや人気の漫画を入れないと成り立たない部分は大きいかと思います。
ただし、残念なことに、上記に該当するのはことごとく「期限付き」なんですよ。ずっと読めるわけではありません。

私はもう結構長くブック放題を使い続けていますが、いつもこのジレンマに悩まされます。
ずっとその作品が読めるわけではないので、中々おすすめ漫画として紹介しにくいんですよね。
思うにブック放題は(に限らず他のマンガ読み放題やマンガアプリも同様ですが)、飲食店でいう看板メニューのようなアピールがないのではないかと。
飲食店のメニュー構成って凄く機能的だと思っていて。新規客のために安心できる「定番メニュー」があり、お店の顔である「看板メニュー」があります。
さらに常連さんを飽きさせないために「日(週)替わりメニュー」や「季節限定メニュー」を用意して楽しませる。というように、明確な役割のもとに分類分けされていますよね。
ここで、飲食店のメニューで考えた時に、大事なのはやっぱり看板メニューなのではないかと思いました。
ブック放題をはじめとしたマンガの読み放題サービスって結構、月替わりメニューを豊富に用意しがちです。
ただ「ブック放題といえばこの漫画だ!」というような看板漫画はない気がしました。
ない、というと少し語弊がありますが、アピールしていない、が正しいかもです。
トップ画面におすすめマンガの掲載はあるんですけど、綺麗にジャンル分けされているわけでもなく、なぜそれがおすすめなのかの意図は見えません。
…とまあ、大層なことを言っているようですが、単純にこの記事ではブック放題で読めるおすすめ漫画を紹介したく。
とはいえ月替わりで読めなくなる漫画を紹介しても仕方がないですので。ブック放題の漫画の中でも「これは読めなくなることはなさそうだ」という漫画に限定しました。
つまり、ずっとラインナップされ続けている漫画の中から、個人的にとても面白かった漫画を紹介していくのがこの記事の趣旨です。
- ・なるべく長編物語で読み応えがある漫画
- ・個人的に続きが気になりすぎて、一気に読み続けてしまった漫画
ジャンルは問わずに紹介していきたいと思います。
Dr.コトー診療所
- 巻数 … 現在25巻(病気療養の為、長期休載中)
- 1巻発売 … 2000/11/4
医療ドラマですが、主人公が物凄く名医である点。ここにこの漫画の面白さがあります。
ひたむきな名医が島民との絆を深めていくヒューマンドラマ
主人公は東京の大きな病院で医師として非常に優秀であったが、ある事件をきっかけとして離島の診療所に赴任することとなります。
はじめは皆から冷たい態度を取られ、医者としても人としても全く信用されていなかった主人公。
しかし、ただ目の前の命を救いたいというひた向きな姿と、名医の腕により沢山の命を救っていくことによって、徐々に信頼と島民たちとの絆を深めていく、そんな心温まるヒューマンドラマが濃縮されています。
主人公:「頼りない→頼りがいしかない」ギャップのカッコ良さ
船に乗ったら直ぐに船酔いしたり、普段はヘラヘラと見るからに頼りない雰囲気な主人公。これがいざ医師として救わなきゃいけない人と向き合った瞬間に、人が変わります。
「ギャップによるカッコ良さ」がこの漫画の最大の見どころです。
漫画だから当然なんですけど、事件起こりすぎ問題があります。赴任した離島ではなぜか立て続けに事件や事故が起こります。それもほとんどが重傷レベル…。
普通の人では到底不可能な困難や窮地を、何とか打破していく主人公には安心感あり期待感あり、何よりカッコ良い。
主人公の普段の頼りなさが物語の展開として良い感じに緩急となっているので、テンポよくお話を読んでいけるのも特徴です。
ヒロイン:悲劇を乗り越え絆を深め名サポーターに
Dr.コトー診療所に欠かせないのが、名コンビ名パートナーで名サポーターとも言えるヒロインの存在です。
離島なのでどうしても登場人物はお年寄りか子供が多い中で、非常に花となってくれる大事な存在ですね。
物語では主人公とヒロインは段々とお互いに惹かれ合い、そして大切な人へと関係性が進展していきます。
そんなヒロインとの関係においても何度かドラマが巻き起こるし、時に煮え切らない状態が続いたりも。
2人もまた、島民の人たち同様に困難を乗り越え絆を深めていく様子は、これもまた一つの大きな見どころです。
ただ少し恋愛成分が少ないように感じました。もう少しヒロインとの関係性は掘り下げてほしかった…というのは個人的な感想。
いや「どんだけ呪われてるんだこの島は!?」と思うくらいにあまりにも事件が起こりすぎるので、息をのむどころか息が詰まる勢いなんですよ。
ここが注意で、もう少しほのぼのとした平和な回が欲しかったな、というのが全体的な所感です。
ハラハラするのに抵抗がない方は、問題なく読み続けられると思います。
Dr.コトー診療所は現在25巻でストップ中。作者が目の病気により長期休載しているようで、いつ再開されるかは分かりません。
かなり続きが気になるところで止まっているので、そういう意味でこの漫画をおすすめするのは少し迷いました。
OPEN SESAME
- 巻数 … 全20巻
- 1巻発売 … 2001/3/14
主人公の失われた子供の頃の記憶。それが何なのかが気になって続きを読んでしまう、そんな学園ラブコメ漫画です。
女子が絶対権力な学園を主人公の男気で変えていく物語序盤のあらすじ
静岡県の波島から東京に転校してきた主人公。転校先の高校は去年まで女子高で、今年の男女比は1対9と男からしたら夢のようにも思えますが…。
しかし実態は男の居場所なんてなく、基本的に女子には逆らえない肩身の狭い環境で、暗黙のルールが「女子には絶対服従」です。
ボクシング新人戦の地区大会優勝の実力で、勝気な主人公はそんなルールくそくらえと、女子達に転校初日から生意気な態度を示します。
そこに登場するのが学園のトップに君臨する才色兼備のお嬢様、ヒロインの存在。いきなり主人公に背負い投げをくらわします。
初日早々から女子達に目を付けられてしまった主人公ですが、とりあえずボクシング部に入ろうとするものの学園にボクシング部はなく。
それなら他の部を検討しようと、しかしここでも女子達と一悶着や二悶着三悶着くらいあってしまい、結局ボクシング部を新設することになります。
最大の焦点は「主人公の失われた記憶部分」
ヒロインは実は子供の頃の主人公をなぜか知っていて、その上なぜか一方的に主人公のことを嫌っている…。しかし主人公の方は全くその記憶がない…。
「子供の頃に2人の間に何があったのか。」
これがこの漫画の最大の謎として、結構終盤まで長々と引きずることとなります。
そして重要なのがその謎の子供の頃の問題が解決されないことには、2人の関係は本当の意味で進展しない点。
18巻になってようやっと真相に迫り、物語の展開は一気に謎の解決へと向かいます。
18巻までの道のりについては、真相の部分をゆっくりと小出しに開示しつつも、クラスメートと色んなイベントを通じて絆を深めていきます。
その中で色んな人との恋愛模様を描いたり、いわゆる学園マンガなストーリー展開がされる形です。
作品のもう一つの魅力は主人公とヒロインのじれったい関係性
オープンセサミはラブコメものなので、主人公とヒロインの関係性がどのように進展していくのかも魅力の部分です。
主人公の性格は、正義感が強く悪い奴らには得意のボクシングで応戦することもあり。不真面目が嫌いで直ぐに態度に出るし、それが裏目に出てしまうこともあります。
ただ人に対して根に持つことがないので、敵対している相手でも素直に褒めるさわやかさを持っていて(おめでたい性格とも言う。)
自信家の面もあり、物語が進むにつれ段々と女子からモテるようになる「たらし」の才能有。
それでいて女の子には弱く、直ぐに鼻の下を伸ばす面もあります。
ヒロインはというと、全校生徒の憧れの的で才色兼備で料理上手、また総合病院院長のお嬢様で武道の実力もありと、かなりスペックは高く。
さらに人に対して面倒見の良い性格なので、主人公に対しても何だかんだツンデレな面を見せることもあります。
一般男子からしたら高嶺の花な存在、だけど主人公はそんなのを気にしない。2人の距離感は段々と縮まっていきます。
終始2人はツンツンし合う態度を取るものの、はたから見たら2人は息のあったお似合いな関係に見えてしまう。
この「じれったさ」がこの漫画の良いスパイスになっているように感じます。
CUFFS -傷だらけの地図-
- 巻数 … 全32巻
- 1巻発売 … 1997/5/1
チンピラな父親が息子に転生。破天荒な戦い方で高校不良界を牛耳っていく、ハイスピードな喧嘩漫画です。
「なぜ息子と体が入れ替わったか?」を追求する物語
主人公は享年35歳。若い頃からただ喧嘩が強いだけのどうしようもないチンピラだったが、そんな人間には悲惨な末路が訪れるもので、拳銃で撃たれて死んでしまいます。
しかし、目が覚めるとなぜか主人公の姿は16歳の高校生へと。しかもよりによって自分が16年前に捨てた息子の姿です。
「なぜ息子と体が入れ替わってしまったのか?」
その答えは最終巻にて、自分自身で見出すこととなりますが、この物語は言わばその答えを丁寧に描いたお話とも言えます。
なぜか主人公が住んでいる地域には不良が多い、というのはまあお決まりなパターンですね。各高校には番長的な存在もきっちり配置されています。
元々のどうしようもなかった攻撃的な性格も災いし、主人公はどんどん戦いの場にまきこまれていく、という流れです。
色んな強敵との対峙で苦戦をしいらげながらも主人公は勝ち進む。その中で主人公の成長が描かれるわけですが、ただ戦いに関しては元から喧嘩負け知らずの実力。どちらかというと成長は心にあります。
一番は妻(今は母親)を通じて、当時の自分の愚かさに気づくこと。戦いにおいても段々と暴力的な思考から、守るための戦いへとシフトしていきます。
主人公の破天荒なバトルスタイルについて
生前、名をはせていた戦いのセンスは転生後も衰えることはなく。その戦いのスタイルはとにかく破天荒です。
店であればテーブル、公園であればベンチなど、あるものは何でも使うスタイルで。地形を有効活用しながら敵を翻弄しまくる戦い方をします。
時には高速道路に敵を誘い込んで、大事故になりながらも戦うという荒技を見せてくれたりも。
あとバトル中にちょいちょいギャグを挟んでくるので、ハイスピードな描写と相まって、飽きずに読むことができます。
というのも結構バトル中にしゃべる主人公で、話術でも自分のペースに相手を巻き込んでいくスタイルで。
つまりは地の利と小道具を駆使しながら、能力が上の敵をも最後は華麗に倒す。これが主人公のバトルスタイルです。
ストーリー展開はテンポ感重視で賛否両論あり
とにかく沢山のキャラクターが登場しては怒涛の如く戦いの波が押し寄せてくるのがカフスの特徴とも言えます。
そのため後半になると正直「あれ、この人どんな人物だったっけ?」となってしまったこともありました。
もちろん、人物を深堀するストーリー展開も要所で挟み込んでくれますが、いかんせんバトルの方が多く印象に残ります。
やはりバトルメインの漫画と言えます。
これは作品の良し悪しというより方向性の問題ではあるんですけど、読み手を選んでしまう要因かなと思いますね。
例えば、序盤にて主人公にとって重要なポジションとなるべくキャラクターが、いつのまにかフェードアウトしていき中盤からほとんど登場しなくなるというのがあって。
ここは非常に残念で、できたらこのキャラクターとの関係性は丁寧に描いてほしかったです。
ストーリーはとにかく怒涛に展開していくので息をのむ暇はなく、主人公はひたすら戦いの場に巻き込まれていきます。
ヒューマンドラマの要素はありますが、決して長い期間をかけて熟成していくタイプではありません。基本は濃密なバトルを中心に描いた作品であるということ。
じっくり丁寧に人間関係を描いてほしい人は合わないかもです。
反面、どんどん展開していく物語を好む人にとっては、常に高いテンションで読み続けることができる、非常に面白い漫画です。
卓球Dash!!
- 巻数 … 全15巻
- 1巻発売 … 2005/7/8
茨城なまりのドヤンキーが、惚れた女に近づく口実で始めたのが卓球で。喧嘩負けなしの超パワーが高校卓球界に風穴をあけていきます。
田舎のドヤンキーが卓球に目覚める物語の概要
茨城県を舞台に、見た目が金髪渦巻リーゼント頭という生粋のドヤンキーが主人公です。
茨城なまりと、キーアイテムとして度々登場するのが超甘で有名なMAX珈琲。
そんな喧嘩しか能がないドヤンキーが天才卓球美少女のヒロインと出会い、ひょんなことから卓球で勝負するが当然コテンパンにのされます。
しかしこれがきっかけとなり、ヒロインに惚れてしまったヤンキー主人公が、まさかの卓球(スポーツ)にのめり込んでいくこととなる物語です。
元ヤンキーだったからこそ度々発生する問題やしがらみ、垣根を乗り越え爆速的に成長する姿が描かれます。
中盤から一気に加速する面白さ
正直、最初の1~2巻あたりは面白いんですけど、さほど続きが気になるほどではありませんでした。
というのも、まだまだ主人公はド素人レベル。白熱したバトルとは程遠い状態で。
そして作風がら、間にギャグが入り込むので、どうしてもスポ根よりもギャグ漫画目線で見てしまいます。
しかし、8巻の終わりで転機が訪れ、物語はクライマックスに向けて一気に加速するのですが…。
ここから主人公がどんどん覚醒していきます。試合を重ねる度に急速に成長していく。完全にスポ根漫画へとシフト!
…いえ、何というか、試合というより完全にバトル漫画みたいになっていきます。
ここは賛否両論あるかもで、最終巻なんてまるで「テニスの王子様かよ!」みたいな感じになります(笑)
ただもう9巻以降になると、続きが知りたくて仕方ない状態になっていました。ラスト15巻まで一気に読了です。
この後半のバトルはテンポ感が非常に良かった(丁度良かった)と思います。
後半は少年マンガらしい中二病をいかんなく発揮する
主に技名とかですね。例えば主人公の得意技は「爆速魔駆須駄屁(ばくそくマックスだっぺ)」
技を打つ時の背景にはスタンドのように、主人公が愛してやまないMAX珈琲が描かれます(笑)
他にも、主人公の親友の同じく元ヤンキーで、主人公と共に成長し、仲間であり良きライバルにも昇華するのですが、彼の得意技は「暴狼牙(ヴォルファング)」と言います。
味方だけではないです。敵もこんな感じの中二病的な熱い技名をたくさん披露してきます。
特に後半の試合になるにつれ、技の応酬がすさまじく。なので中二病ノリな熱いバトルが好きな人はハマると思います。
オフサイド
- 巻数 … 全15巻
- 1巻発売 … 2000/9/12
「なぜ高校スポーツは感動するのか」それがわかる名作サッカー漫画です。
オフサイドはリアルな高校サッカードラマを描いた名作
オフサイドは高校生活という限られた3年間の中で、サッカーにかける男達の熱い戦いが存分に描かれています。
重要なのは「限られた3年間」と期限付きである点です。加えて、高校生という心身ともに一番成長する時期であるのもポイントで。
やっぱり二度と訪れない貴重な3年間となるとそこには並々ならぬ思いがあって、それが漫画を通じて見事に描かれているので、読んでいて非常に伝わってきます。
まず、主人公が1年生で入部した時に、真っ先に並々ならぬ思いになっているのがその年で引退となる3年生の存在。
当事者はもちろんのこと、その3年生を見送らないといけない1年生にも、思いは伝導するんですよね。
特に3年生最後の引退試合では、色んなドラマが描かれています。
そして高校生活の3年間というのは何とも早いもので、今度は主人公自身が3年生になった時に、さらに並々ならぬ思いは巡る…。
貴重な3年間だから、後悔したくないから、ずっともがいて時に泥臭い試合をやったり、全て勝つために必死で勝つために本気で。
だからこそ勝った時の喜びは何物にもかえがたく、逆に負けた時の悔しさは…、と読んでいるこっちまで目頭が熱くなってしまうような…。
そんなリアルな高校サッカーを描いているのがオフサイドなんですよ。変に名前の付いた必殺技とかは出てきません。
弱小チームを強豪校へと進化させる3人の柱
主人公は元々はゴールキーパー(GK)で、ただ中学生の時はチームが弱小だったためにその才能は発揮されませんでした。
高校では途中からミッドフィールダー(MF)へと転身し、秘めていた才能を爆発させることとなります。
「ここぞというところで決めてくれる。」
主人公の性格にも起因していて、一見すると大人しく温厚ではあるけど、実はその内には非常に熱いものを持っている。
時に仲間のためであれば大人にもくってかかる熱さを見せるのが主人公で、だからこそ仲間からは信頼され、2年になるとチームのキャプテンとして活躍していくことになります。
そんな主人公を支えるのが同期の個性豊かなフォワード(FW)の2人。
1人は左ウイングとして、プロ級の変則的なテクニックで魅せてくれて、親友に絶妙なアシストを繰り出す。
その親友のもう1人がストライカーとして、俊足を活かして点を取る。この2人のコンビネーション、そして主人公との連携がチームの要として試合を盛り上げていく形となります。
色んなライバルとの熱いバトルは読み応え満点
当然、高校サッカーに欠かせないのがライバル校の存在で。ここもきっちり、個性豊かなライバル達が主人公の壁となってくれている点は読みごたえあります。
主人公チームもずっと勝ち続けるわけではなくて、時に負けるのですが、その敗北を味わうタイミングも絶妙に感じました。
全体的にも、高校スポーツに必要な要素がバランス良く散りばめられていて、常に先が気になるような見せ方になっているので、非常に中毒性のある漫画でした。
何より、戦い前は憎み合っていた相手も、一緒に熱い戦いをした後はそんなの関係なくなり良きライバルとなる。これも高校生ならではのすがすがしさで、読んでいて心地良くなる瞬間です。
いやー、読み終わったあとの達成感と何ともいえない寂しい感じはやばく、読者も主人公達の3年間を一緒に見守ってきた感があります。
ちなみに同作者の同じくサッカー漫画であるJドリーム。こちらも名作として名高いのですが、同じくブック放題で全巻読めます。
Jドリームも面白いのですが、Jドリームの場合は舞台がプロサッカーで。個人的には高校のかけがえのない3年間というテーマの方が好きなので、オフサイドの方を紹介しました。
ダービージョッキー
- 巻数 … 全22巻
- 1巻発売 … 2000/2/1
ヒューマンドラマと一言では語れないほどの、非常に濃く、重く胸を突き刺すドラマを体感できる漫画でした。
競馬を舞台に物語は衝撃のシーンから動き出す
例え競馬を知らなくても間違いなく熱くなれる要素が盛り沢山にあります。
ダービージョッキーというタイトルなので、主人公がダービーに挑むまでを描かれた物語です。
馬を見る目がありとにかく馬が好きな主人公が、好きという思いだけでは通用しないプロの世界でどう足掻いていくのか。
主人公の天性的な能力については、物語の冒頭から読み手にインパクトを与えてくれます。
競馬学校にて、主人公の目の前で人を振り落として逃げていく馬がいて、それを主人公は常人離れした体の柔らかさから簡単に飛び乗り、みんなが手こずる暴れ馬をいとも簡単に手懐けてしまう。
その暴れ馬の才能に主人公だけが気づき、その暴れ馬とこれから共にやっていこうとしたさなか、1巻の最後では非常にショッキングな出来事が起こってしまいます。
主人公とライバルと、全てのドラマが丁寧に描かれた感動物語
人の成長とは波があるものだと思い知らされます。
良い時もあればどんなに頑張ってもダメな時はあり、どれほど才能を秘めている人間だとしても何度も波は訪れるもので。
何かを乗り越えていく中にこそ熱くなれるドラマがあると感じました。
主人公は才能に満ち溢れています。しかし、最初はまだ原石の状態で、経験値のなさ故にまわりの影響を強く受けてしまうこともあって。
(ベテランの強さは経験によって自分の中にしっかりとした軸がある点で、その対比がよくわかるように描かれています。)
そんな主人公は成長を積み重ねながらも、後半に大きなスランプに陥ることとなるのですが…。このスランプは巻数でいくと3巻分と非常に長いです。
落ちている中で、色んなライバル達の想いを聞いて、プロフェッショナルであるということはどういうことなのか、何のためにジョッキーをしているのか…。
多数のライバル、それぞれのドラマも濃密に用意されているので、どのキャラクターにも感情移入できます。
良いライバルもいれば、主人公に対して恨みをもつ敵の存在、腹立たしい展開もありますが、そんなライバル達の成長がまた熱いんですよ。
武豊騎手が原案に感じられるリアルな人生観
ダービージョッキーは競馬という枠に留まらないくらいに、大袈裟ですが『人生の教訓』のような学びが沢山ありました。
例えば「相手に好きになってほしかったら、相手を見るのではなく、相手が何を見ているのかを見ること。」
個人的に印象に残った台詞の一つです。
自分の中で何か目標や夢はあるけど「このままで良いのか?」と迷ったり躓いたりしている人とか。はたまた何も夢もなく人生の路頭に迷っている人とか。多分、この漫画を読むと勇気づけられるんじゃないかなと思います。
あと武豊騎手が物語の原案ということで、これがまた読み手の想像を豊かに膨らませてくれますね。
当然、物語はフィクションではありますが、武豊騎手の経験は少なからずこのマンガに詰め込まれているはずと。
あまりにこの物語がドラマチックなので、武豊騎手が原案という情報によってある種のリアリティさを感じてしまいます。
「実際はどうなのだろうか」「このマンガのような感じなんだろうか」と、つい想像してしまうわけです。
特に最後のダービー戦は鳥肌立ちまくりました。必見です。
【まとめ】アプリで2点難はあるがブック放題は概ね良心的なサービス
今回はブック放題でいつでも読めるおすすめ漫画を紹介しましたが、気になる漫画はあったでしょうか。
私はブック放題をもう2年近く使い続けていますが、わりとお世辞抜きでブック放題いいですよ。
ただアプリの使い勝手の面で2点だけ気になるのがありますが…。
・他のアプリを表示して一度バックグラウンドに入ると、ブック放題アプリに戻ってきた時に必ず強制終了する
・稀に本を開いてもダウンロードが始まらない時がある
上記の後者はネットワークによる問題の可能性は高いです。一応、再度開き直すとダウンロードはされます。
なので、どちらもそこまで不便というわけではないですね。
他にも、アプリの不便さについては以前に記事としてまとめましたので、気になる方は下記の記事を参考にしてみて下さい。
私はこれまで、漫画の読み放題サービスについては下記4つのサービスを経験しています。
- ブック放題
- ブックパス総合コース
- コミックシーモア読み放題ライト
- Kindle Unlimited
あくまで「漫画」でですが、コスパを考えた時には個人的にブック放題が一番使いやすいです。
月額550円で7000作品(冊数ではないです)以上の漫画が読み放題なのは大きく。
また、アプリが軽いのでマンガアプリのように気軽に読める点も地味に効いてきます。
*参考:下記の記事で3サービスの値段と作品数の比較をしています(少し情報は古いです。)
漫画が好きであれば、少なからず好みの漫画が全く見つからないなんてことはまずないと思うので、ブック放題から始めてみるのはおすすめです。
無料期間が1ヵ月間あるので十分に自分に合うかを試すことができます。