comicoのオリジナル漫画の中から、設定が面白いと思った作品を7つ選んでまとめた記事です。
200を超えるオリジナル漫画を全て読んだ中から厳選しています(※注:各漫画を最後まで読んでいるわけではないです。)
漫画の中には読み始めからもう続きが気になってしまう作品があると思います。理由を考えてみたら設定部分が既に他とは一線を画してるなと気づきました。
初めて出会った設定かもしれないなと思った漫画がcomicoにも多くありました。
あと、comicoの読者は女性の方が多く、恋愛系の漫画が圧倒的に多いです。でも、男性が読んでも面白い漫画も結構あります。
今回選んだ7つの漫画ですが、結果的に半分以上が男性読者の方が多くコメディ系のジャンルです。
一部重いのもあったりしますが、読みやすい漫画でまとまったと思います。
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設定が面白い7つの漫画を紹介
これから紹介する7つの漫画ですが、先に物語のあらすじを書いて、その後に設定部分のレビューを書いています。
あらすじはネタバレが無いように物語の冒頭部分(主に第1話~数話程度)のみです。あと一応漫画で使われている表現に合わせていたりします。
読者層についてはcomicoの作品情報から正確な今のパーセンテージはチェックできます。
作品1:モテリコ【火曜日】

ジャンル | 恋愛、コメディ、学園 |
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読者 | 圧倒的に女性が多い |
モテ道を極めしモテ師である藤巻リコは良い大学で良い男を捕まえる野望をもっていた
そのため受験成功まではモテを嫌う兄に勉強を教えてもらうために1年前からモテを封印していた
そんなリコが日々を勉強に費やしている中、光覇高校では女子からモテまくっては酷い振り方をするイケメン、森実(もりざね)による被害者が増え続けていた
見かねたリコを師匠と呼ぶ後輩の前田薫(実況担当、男)と、同級生で自称リコの参謀である原美紀(解説担当)はリコを上手くやる気にさせる
森実をリコのモテクによってその気にさせてから失恋させるため、ついにモテ師は復活した
1年というブランクはあれどもクソガキ(森実)の一人くらいはどーっってことないかっ!と軽く思っていたリコは早速、森実の所へとファーストコンタクトを取りに行く
先手を取り、一度目を合わせて照れながら視線を外す基本の愛され技をしかけるが、森実は動じなかった
結果、媚び技が効かないどころか逆にカウンターをくらってしまうという、森実はできる男であった
リアルでも意識して男性受けを狙う女子っていると思いますが、突き抜けるとこうも笑いになって面白いのか、という漫画です。
また、作者の言葉のチョイスが秀逸で沢山のモテ名言が生まれています。
例えば「モテ散らかす」「またつまらぬ所でモテてしまった」のような言葉、読者のコメント欄での反応も面白いです。笑
ただ余りの突き抜けっぷりに読者は割と置いてけぼりになってしまう事も。ですが、コメント欄にあった”読者を無理矢理引きずりながらも引っ張って行くスタンス”が言い得て妙に思いました。
少女漫画のような展開は期待できませんし、正直くだらない、けどくだらなすぎて面白い、ハマってしまう、そんな漫画です。
主人公が色んなモテテクニック(モテク)を披露し、登場したモテクはその話の最後に「モテクペディア」として技を紹介するこだわりっぷりです。
ポーズ系モテク「プリンセス60」のように技の名前が妙にそれっぽかったり、演出系モテク「風おこし」までいくともはや某ポ○モンの世界か、これは恋愛系バトル漫画だったのか!?と、いやもうほんとくだらなくて好きになります。笑
作品2:きみのこえ。【水曜日】

ジャンル | 恋愛、ドラマ、ファンタジー |
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読者 | やや女性が多い |
物語は近未来の世界。汚染された大気に対して抗体を持つ者と、持たず生まれた者は共存する事ができず中と外の2つの世界に分かれてしまう
ユウヒは抗体がないためドーム状に覆われ隔離された街「エルドラ」に住んでいる。ドームの一カ所にはガラス壁があり、中と外の人達が顔合わせできるが声は届かない
両親とは電話による連絡手段はあっても、環境の合わないエルドラにて一緒に住むことはできない
ユウヒは丸っとした形のしゃべる猫のワルツと一緒に住んでいて、ワルツの身体検査の日は一緒に学校へ行く
学校の帰り、久しぶりに家族に会うためユウヒはガラス壁へと行くが、母親から体調不良で会えない連絡を受ける
丁度、ガラスの外では雨の中、女の子が近づいてきて初めて見る生き物であるワルツの可愛さに目を奪われてしまう
すると雨で足元を滑らせてしまい、女の子はガラス壁に激突。こうしてユウヒは外の世界の女の子、イチカと出会う
設定が既に切ないんですよね。ガラス一枚隔てて顔ははっきり見えても肉声で話すことはできないし、触れる事も出来ないだなんて。
中の世界には主人公を秘かに(周りからはバレバレだけど)想う女の子がいて、でもどんどん会えないヒロインとの方が関係性が深まっていくので彼女目線で考えるとまた切ないです。
そして不思議な生き物のワルツがどんな存在なのかが気になるお話ではあるのですが、ワルツのマスコットキャラっぷりがとにかく可愛く癒されます。
作品3:ふつうになりたい【木曜日】

ジャンル | ドラマ、日常、コメディ |
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読者 | やや男性が多い |
人の顔がタマゴに見えてしまい区別できない病気に苦しんでいる普勝道考は学校に友達が誰もいない
理由は2年前に中2だった彼は同級生50人を病院送りにしたという噂が流れてしまい、皆から怖がられているからである
ケンカが強いのは事実で事件が起きたのも事実であるが、それは友達のために起こしてしまった事であった
先生は事情を知っていたが事を軽く捉えており、普勝君の苦しみは中々伝わらない
逃げ出すように廊下を走っていたところ、一人の女の子とぶつかってしまう
ぶつかった女の子の顔を見て、普勝君は驚く。その女の子の顔は、タマゴではなかった
そして女の子もまた、とっさに何かを隠すように声色を変え、慌ててその場を立ち去っていった
人の顔がタマゴに見えるという病気が実在するのかはさておき、最初は展開が全く読めない不思議な漫画に思いました。
と思った矢先に第1話で主人公にとって顔がちゃんと見える唯一の存在であるヒロインが登場した事で、あっそういう事かと、一瞬で続きが気になる漫画になった作品です。
主人公の性格がまた・・・、これまで病気により人と普通に接する事ができていないため他人を配慮する事には欠けています。
根は優しいけど上手く表現できない、上からな強引な態度に見えてしまうといった。
ヒロインに対して友達になってほしいと言うところで「お前が特別なんだ、もっともっとお前のことを知りたいんだ」なんて凄い台詞をさらっと言ってしまうような主人公です。
ヒロインもまた声に対してコンプレックスを持っているので、最初はすれ違いによるもどかしい形で話は進んでいきます。
その後、あれ?これってバトル漫画だっけ?と思うほどケンカシーンが長く描かれていたりして、ちょっとじれったく感じるところはあります。が、とにかく続きが気になる漫画です。
作品4:えんたく【木曜日】

ジャンル | アクション、コメディ、ファンタジー |
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読者 | 男性が多い |
想像上のキャラを演じながらチャットをする「なりきりチャット」で知り合った人達とのオフ会
朝田はアーサー王の生まれ変わりを称し、自慢げに持参した玩具の剣のエクスカリバーを皆に見せる
というのもオフ会中もなりきるのが暗黙のルールで、円卓を囲みほかには右手に魔物を封印した者や魔法使い、超能力者、幽霊、侍が中二病トークを繰り広げていた
オフ会が終わり帰り道で朝田は、侍を演じていた侍機構さんにエクスカリバーを拙者に譲っていただきたいと話しかけられる
母に買ってもらった玩具とは言えずに大切な人に頂いた物なので・・・と断ると、侍は・・・そうですか、なら殺して奪うしかないですね
驚きを見せる朝田に刹那、侍は持っていた刀を振り下ろすと朝田のネクタイが真っ二つに切れる
玩具ではなく真剣である事に悲鳴を上げ逃げる朝田だが直ぐに追い詰められる
しかし寸前のところで助けてくれたのは右手に魔物を封印した男、続けて幽霊と超能力者、魔法使いがそれぞれの能力で朝田に助太刀する
そう、オフ会に集まったメンバーは・・・全員、本物だった
唯一本物ではない朝田、しかし不幸にも皆からは朝田も本物であると勘違いされていた
何かもう出落ちみたいな設定で、え・・・これから主人公はどうやって切り抜けていくんだ?と心配になってくるほどです。
しかしそこは漫画なので、あり得ない偶然の奇跡で乗りきれたりとか、都合の良い方向に勝手に勘違いしてくれる人達ばっかりで笑っちゃいます。
ステータスの中でも運の良さだけは間違いなく主人公はカンストしてます。笑
主人公はただの人間なので普通に考えて魔法とかくらっただけで即死するレベルで危機的状況です。
なのに全体的にゆるく描かれているので全く危機感は感じられず、逆につっこみどころ満載なのが面白いです。
特に主人公の心の声がちょいちょい言い得て妙で的確なつっこみをしていたり。
敵もユニークなキャラが多くて、個人的には戦闘員の先輩後輩コンビの掛け合いが絶妙に口調が軽い(チャラい)ので好きです。
作品5:モノクロラバーズ【土曜日】

ジャンル | 恋愛、日常、ドラマ、学園 |
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読者 | 男性が多い |
亡くなった父親にお線香を上げ、急いで大学の入学式へと向かう一ノ瀬悠は、当たり前のように電車で席を譲ったりと心の綺麗な青年
公園前を歩いていると、木の上の猫を助ける女の子の姿が目に飛び込み思わず声をかけてしまうと女の子の膝を怪我させてしまう
申し訳なさから強引に手当てをする一ノ瀬に、女の子は無表情に「ありがと」とだけ言って立ち去る
そして大学生活が始まり最初のお昼時間、友人の九条水樹、二宮竜太郎と共に例の公園へお昼を食べに行くと、女の子と再会する
女の子は直ぐに立ち去るが、一ノ瀬は気になり目で追ってしまう
すると中年の男性に絡まれている!?と勘違いした一ノ瀬が友人に断りを告げ慌てて割って入るが、女の子に商談の邪魔をしないでと言われる
実は中年の男性は相談者で告白したい相手をファミレスに呼び出してしばらく様子をうかがう事に
一ノ瀬には全く脈が無い相手に見えたが、女の子は相談者に今すぐ告白OKと言い、見事に告白を成功させてしまう
女の子、七瀬優は感情の色を見る事が出来る、共感覚の持ち主であった
共感覚そのものはそこまで珍しい設定というわけでも無いと思います。また、主人公のおせっかいすぎる性格にはコメント欄を見ていると賛否両論あります。
ただ、色というところがあるからか全体的に色使いが綺麗なんです。温かみがあるというか。背景の描写、模様とか色んな色が使われていて。
対比的にヒロインは無表情で、そして主人公の感情は何故か読みとることができない特別な存在だったりします。
そんな主人公の純粋な心や主人公の母親との心温まるシーンがあったり(第25話)という影響により、どういう風にヒロイン自身の感情が色付いていくのかが気になりました。
と思っていたら第28話で読者にとっては非常にショッキングなシーンへと物語は進んでいく・・・やっぱり賛否両論でてくる漫画ではあります。
作品6:たべられうさ。【土曜日】

ジャンル | ギャグ、ドラマ、コメディ |
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読者 | 女性が多い |
寒空の下、うさぎの父と息子が餓死するところから物語は始まる
息子のために「次生まれて来る時はたらふく食わせてやりたいよ・・・」と願いを込めうさぎの親子は息絶える
場面は変わり、おやつタイムにうきうきする人間の少女が「雪のだいふく」といういかにもな商品名のアイスをぺりっと空ける
ポヨンと登場した雪のだいふくには何故か耳と目と口が描かれてあり一言・・・「なんでこうなった」
雪のだいふくはうさぎから転生した父親であった。2個入りの片方は偶然にも息子である
モチ肌に思わずテンションが上がる父親だったが、目の前にはフォークを持ち嬉しそうに見つめる少女を目の当たりにして”くわれる”という感覚に息を呑む
となりで息子はというと雪のだいふくの美味しさに感激していた。それを見て父親は思う・・・「自分の体 食っとる・・」と
でも息子に叶えたかった願いが叶ったと思えば良かったであろう・・・そう思った矢先、ついにフォークが突き刺さってしまう
アッーーー ・・・目が覚めると、今度はケーキのクリームに転生したうさぎの父と息子であった・・・
スイーツに転生したうさぎの親子がとにかく可愛らしく描かれていて、でも食べ物なので毎度結末は人間に食べられてしまう内容の部分は残酷さがあって。
とにかくギャップがシュールで面白いです。
最初読んだ時はこの物語はどこに着地するのだろうか想像もつきませんでした。
読み続けていくとキャラクターは増え、転生についての謎も深まり物語は意外と展開していくので気になっていきます。
何よりはシュールですけどギャグ漫画としても面白いというのが大きいです。
第17話のラテアートの回は電車で読んでて思わず吹き出してしまいました。外で読むのは危険です。笑
あと何気に人間キャラの画力が素晴らしく可愛かったりします。
作品7:死神のリハーサル【土曜日】

ジャンル | 学園、ドラマ、恋愛 |
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読者 | 男性が多い |
自分が生きる価値の無い人間だと、落ちこぼれだと、黒部太一は学校の屋上から今にも飛び降りようとしていた
すると突然目の前に黒装束でくちばしお面顔の死神が現れる
驚く黒部に死神は淡々と説明する
人生に満足して死んだ人間の魂は貴重で黒部に満足して死んでもらいたいため、1日1回まるまるリハーサルできる力を与えると
リハーサルで失敗しても本番でやり直せる便利な力・・・その力で卒業するまで優雅なスクールライフを・・・
気づくと黒部はいつの間にか教室に戻っていた
1日をリハーサルできるという設定のミソはやり直したくなくても必ず1日が2回訪れてしまう点だと思います。
一見するとチートに暮らせそうと思えても、リハは良かったのに本番の出来が悪かった!なんてリアルでも普通にありますからね。
設定としてバランスが取れていて面白いなあと。
あと漫画として見た時に同じシーンが2回登場するわけなので間延びしそうなところを、全然感じさせずにテンポよく進んでくれます。
更にリハでは描かれなかったキャラクターの心情が本番でわかったりとか、リハと本番で見せ方を変えていたりするので物語が2倍楽しめて非常に面白い作品。
ただ、たまに読んでてあれこれリハなの?本番なの?と思う時があったりしますが・・・。
そんなのどうでもよくなるほど、主人公が割と”たらし”に成長する面を見せたり、読めば読むほど主人公が死のうとした理由が分からなくなってくるのが面白い点です。笑
以上です!
comicoのオリジナル漫画はレベルが高い作品が多いです。
これはチャレンジ作品という誰もが投稿できる作品の中から、読者の応援数によってベストチャレンジ作品が決まる仕組みによる影響が多いと思います。
言わば”読者と一緒に面白い漫画を作り上げていっている”感が強いですね。
作者のコメントを見ていると読者のコメント欄の反応を作品に取り入れている話を何回か見かけましたし。
そんな面白い漫画が多いcomicoですけど、逆にハマりすぎるのも1日の時間を思いのほか使ってしまうので注意です。
というのもレンタル券やポイントを得るためには基本は動画CMを視聴しないといけないです。
1回30秒にしても10話分見たら余計に5分も時間が取られてしまう事になりますから。
ご利用は計画的にを、おすすめします。
P.S.
実は今回の7作品以上に続きが気になって真っ先に最後まで読んだのは「PSI -サイ-」という漫画です。今回は設定縛りにしたので入れなかったですけど面白いです。
内容としては超能力バトル漫画ですが、一番は作者の小ネタの入れ込みっぷりが半端無い事。多分、相当数の漫画を読んでいる作者だと思います。
いわゆるパロディネタが多くて、comico漫画からも。シリアスなシーンでも急にネタをぶっ込んでくるので読むのに感情が忙しくなります。笑
読者層は男性が少し多いです。現在、200話で一旦終了している大ボリュームではありますがおすすめです。
公式作品の火曜日のところから作品ページには行けます。