ビジネス書の要約という、珍しいサービスを行っている「flier(フライヤー)」のレビュー(感想)です。
結論としては、要約サービスそのものはかなり良質に思います。何よりアプリが使いやすかったので自分としては高評価です。
ただし本の要約というのは判断が難しかったりします。私は良かったですが、あなたにとってもとはならない可能性がありますので。
判断材料になるかはわかりませんが一例として、実際(オリジナル)の本と比較して「どのように要約されているか」、ボリュームのレベルがわかる図を作ってみました。
あと、サービスそのものは良いと書きましたが、会員登録の際には、複数あるプランの入口がわかりにくい、という注意があります。
特に7日間無料となるキャンペーンの入口については要注意です。
そんなわけでこの記事では、「flierの特に要約の質ってどうなの?」と思っている人にとって、参考になる情報をまとめています。
本を10分で読めるサービス内容について
まず最初に「flierってどんなサービスなのか?」について簡単に書きたいと思います。
一言では、ビジネス書の内容が10分でわかるように要約されています。コンテンツとしてはこれだけです。
その要約された本が、毎月30冊くらいのペースでどんどん追加(更新)されていきます(1日1冊は必ず追加されています。)
人気本が読めるのかをランキング調査したが…
ではどんな本が読めるのか。
公式サイトには『話題の書籍や名著のなかから、経営者や大学教授などの著名人・専門家などが「ビジネスパーソンがいま読むべき本」を選んでいます。』と書いてあります。
ちょっと実験的にですが、以下は最新順のすべての要約リスト(2019/12/4時点)の画像です。

見えてる上から8冊について、まず出版年月は1冊を除いて2019年7月~10月の間でした。超新刊とまではいきませんが、わりと新しい本を扱っていることがわかります。
しかし人気の本かについては、ネットで3つの書籍サイトのランキングを見てみたのですが、残念ながらランクインしている本はありませんでした。
ただこれは調べ方の問題もあるかもで、擁護するわけではないですが、一応flierでの要約ランキングはというと。

1位と3位は書籍サイトの売上ランキングでも上位にランクインしています。
ちなみにこの記事で後ほど出てきます、一例としてピックアップしました「メモの魔力」という本は、色んなサイトで上位にランクインしている人気本です。
3つのプランの違いは冊数
flierにはプランが3つあります。
違いは「読める冊数」だけです。
- フリープラン(無料会員)
- 金額:無料
- 要約数:固定20冊程度
- シルバープラン
- 金額:月額550円(税込)
- 要約数:固定20冊程度+月5冊まで
- ゴールドプラン
- 金額:月額2,200円(税込)
- 要約数:すべて読み放題
無料で読める固定の20冊程度というのは、月に1~2冊くらいしか更新されません。
とはいえ、要約そのものはちゃんとした要約。
なのでまずはフリープランにて要約の感じを確認してから、有料のプランを検討した方が失敗はないです。
ただし2つの有料プランには、どちらも7日間無料のキャンペーンがあります。
もし無料キャンペーンにて有料プランを試す場合は、圧倒的にゴールドプランで試すのがおすすめです!
試して合わなければ無料期間中に解約する…、であればわざわざ月に5冊しか読めないシルバープランで試すよりも、読み放題のゴールドプランで試した方が遥かにお得です。
この記事の後半で詳しく書きますが、2つの無料キャンペーンは入口が違っていて。ここだけ注意ですね。
直ぐにページを確認されたい方は、下記のバナーからゴールドプランのキャンペーンページにいけます。
登録の際の注意点など気になる方は、この記事の後半で書いていますので確認してみて下さい。
>> flier 公式サイト(ゴールドプランのキャンペーンページへ)
ちなみに学生の方には、ゴールドプランが月額880円(税込)で登録できる学割プランがあります。
大学生はもちろん、社会人学生も対象です。
2,200円→880円はかなりお得なので、学生の方は学生という有利なポジションを活かせる時に活かして、最速で仕事に役立つ色んな知識を得ていきましょう!
詳しくは、下記のバナーから公式サイトをチェックしてみて下さい。
料金プランについては表でまとめますと、下記の通りになります(金額は税込価格です。)
プラン | 初回7日間 | 月額 | 冊数/月 | |
---|---|---|---|---|
フリー | 通常 | 0円 | 0円 | 約20冊 |
シルバー | 通常 | 550円 | 550円 | 約20+5冊 |
キャンペーン | 0円 | 550円 | 約20+5冊 | |
ゴールド | 通常 | 2,200円 | 2,200円 | 無制限 |
キャンペーン | 0円 | 1,980円 | 無制限 | |
学割 | 880円 | 880円 | 無制限 |
触れていなかったですが、ゴールドプランの7日間無料キャンペーンでは翌月以降の料金もお得で、10%OFFの税込1,980円になります。
flierの要約は有益か?元の本と比較してレビュー
ここからがレビューのメインです。
実際に私がflierでの要約と、元となる本を読み比べた上で感じた点について、まとめていきます。
例として選んだ本は「メモの魔力」です。
人気の本ですが、flierではフリープランにて無料で読むことができます(※更新により読めなくなる可能性はあります。)
元本と要約の文字数と時間を比較
まずは実際の本を(電子書籍版ですが)購入しまして、その後に要約された内容を確認しました。

#文字数を比較
さすがに実際の本は特別付録を除くと電子書籍では319ページありまして、1文字1文字数えていると日が暮れるのでざっくり計算で出しました。なので雰囲気でとらえて頂けると幸いです。
・1ページ内MAX(1列37文字 × 11列)= 407文字
・ざっと見た感じ余白は3割と推定、つまりは1ページあたり 407文字 × 0.7 = 約285文字
・285文字 × 319ページ = 90,915文字
に対して要約の方は・・・(こちらはコピペを文字数カウントしているので正確です。)
・改行、空白を除いた文字数 → 4369文字
⇒よって文字数では 4.8%に濃縮
#時間を比較
あくまで私が読んだ速度になりますが、実際の本の方はノンストップで一気に読み倒したところ、2時間15分かかりました。
要約の方はというと、これが見事に約10分でした!
⇒時間的には 7.4%に短縮
とまあ少しズレはありますが、ここは気にするほどでもないのかなといったところで。
大事なのは、内容の方です。
要約について主観的なレビュー
要約を読んだ直後の所感ですが、「あ、これは良い要約だな」と素直に感じました。
理由は、本を読んで思わずブックマークを付けたページや、そうでなくとも印象的だった内容が見事に盛り込まれていたからです。
私にとってはこの要約は肌が合っていたわけですが、でもこれは私にとってだけかもしれない、なかなか判断が難しいところでして。
本の内容的には前半~中盤に具体的な方法論、後半はわりと精神論が多かったです。そのため私は後半を少し流し読みした箇所があります。
つまり私は具体的な方法論の部分を重要視したわけですが、自己啓発とか好きな人によっては精神論の部分がモチベにつながってと、実はそこが重要なのかもしれませんよね。
要約が元の本をどの程度カバーしているか、具体的な数値を算出した図
実際に要約がどのくらい本の内容をカバーしているのか、データをとってそれをパッと見でわかるように図にしてみました。
↓の図は、左側がflierによる要約の各見出しのボリューム比、そして右側が元の本のこちらは章ごとのボリューム比です。

比率については左側は文字数から、右側はページ数からとっています。
元の本である「メモの魔力」は、序章と終章を除くと全部で5章の構成ということです。
とまあ、細かい%は書いていますが、見て頂きたいのは色を付けた箇所です。
第四章と第五章の内容は全く要約には含まれておらず、前半に集中しているということがわかると思います。
「なんだ、全体をカバーしているわけではないのか…。」
私はつい最初こう思ってしまいました。でもよくよく考えるとそうとらえるのは少し安易かもと、考えなおしました。
要約で一番大事なのは著書が伝えたい本質をとらえているかどうか
そもそも「要約とは何ぞや?」ですね。私の知識不足もあるので、色々ググってみたのですが、あるサイトで要約の条件について箇条書きされていました。
以下、引用文です。
- 原文の主題が押さえられていること
- 短い文章であること
- 個人的な意見や考えが含まれていないこと
- 全体の内容が含まれていること
引用元:要約文の書き方のコツとは?…
この中でも一番大事なのは、(1番目)本の著者がその本で「最も言いたいこと」にきちんとフォーカスされているかに思います。
今回の「メモの魔力」の例でいきますと、著者が推しているのは端的に言えば「メモは人生が変わるほどすばらしいのでみなさんメモを取りましょう」です。
そのため最初に「メモにはこんな良いことがある」というメリットや「具体的にこうすれば良い」という方法論について。
そんな流れにて、前半にみんなが興味を惹きやすい実用的な部分をもってきています。
PREP(プレップ)法とかの「結論→理由→根拠」の構成を守っている本であれば、重要性の高い内容はわりと前半にあったりしますよね。
そうなると要約の内容が前半に集中しているのは、実は的を射ているのではないか、と。
ですが(4番目)全体の内容が含まれていることに対しては、やっぱり微妙なのかもしれません。
しかしながらflierは「1冊10分程度で本の内容を味わうことができます。」をかかげています。
ので、10分という制約にて要約をするとなると…。
多少バランスを捨ててでも、重要なところを重点的にフォーカスするのは方法として正しいのではないかと、そんな風に思えてきましたがいかがでしょうか。
「10分で」と考えたら…。個人的な感想としてはこの要約の内容はベストなように思えました。
flierはアプリが使いやすい
ブラウザでも読むことができますが、個人的にはアプリをおすすめします。
どう違うのかというと、機能面での違いはあまりないのですが、↓の画像のように見え方(構成面)での違いが主です。

読み込み速度もアプリの方がサクサク動くので、行きやすさとか見やすさ含めて圧倒的にアプリの方が快適に感じました。

ブラウザだと左右のスワイプ操作で切り替えたりができない分、アプリの方が使いやすいという感じですね。
ちなみに機能面で1つ、音声再生という要約文を読み上げてくれる機能がありますが、あまりおすすめしません。
機械的なボイスで抑揚がないので入ってこない、が大きな理由ですが、多分「10分で」が厳しくなります。
2倍速とかできるんですけど、余計に入ってこないです。笑

会員登録はプランごとの入口がわかりにくいので要注意
flierは3つのプランを選択できるわけですが、その会員登録の入口の構造には疑問を感じます。
先にわかりにくいと感じた要点だけあげますと…
・ブラウザ:トップ画面の会員登録ボタンはいきなりシルバープランのページに遷移する可能性有
・アプリ:30日間の無料キャンペーンはアプリからは申し込めないのに注意
※全てのパターンを実際に登録まで試したわけではないので、もし間違っていたらごめんなさい。
ブラウザからはフリーかシルバーの無料キャンペーンの選択
公式サイトのトップ画面を見ると、↓のような画面になります(※現在は画面上部に検索窓がついていますが、ボタンの配置は同じです。)

パッと目につく会員登録であろう入口らしきボタンは2ヵ所あって。①の会員登録のボタン。そして、②の30日間無料キャンペーン!ボタンです。
まず、①を押した場合に状況によって遷移先が異なることがあります。
多分、一度キャンペーンページに遷移したかどうかで変わるのだとは思いますが…。
↓の画面に遷移した場合は、フリープランへの会員登録画面です。SNSからか、メールアドレスとパスワードの入力により会員登録できます。

もし、↓の画面に遷移した場合は、いきなりシルバープランへの登録となりますので注意して下さい(初月無料が適応。)

シルバープランへの登録は、先ほどの②の30日間無料キャンペーン!ボタンからも遷移可能です。
その際は↓の画像のように、無料キャンペーンに申し込むボタンから「まずは会員登録」ボタンを押すと、上記同様のウェルカムキャンペーン(共通シルバー)のページに遷移します。
もしくは、「まずは会員登録」ボタンの直ぐ下にある、メールアドレスを入力して「無料キャンペーンに申し込む」ボタンを押してもシルバープランへの登録になります。


アプリで有料プランへは通常のアップグレードのみに注意
アプリからもフリープランへの会員登録はできます。
ただし、アプリでは無料キャンペーンによる有料プランへのアップグレードはできないため、アプリから会員登録するのはおすすめしません。
ブラウザからの登録をおすすめします(一応、ログアウトした状態でアプリ内のページを隅々まで探してみましたが、キャンペーン情報は見つかりませんでした。)

ブラウザで初月無料のゴールドプランに申し込む
最後にゴールドプランの入口ですね。
契約月が無料となるキャンペーンのページは公式サイトのトップ画面からは辿れません。
面倒ですが、下記のバナーから遷移する必要があります。
>> flier 初月無料のゴールドプランキャンペーンページへ
遷移すると↓の画面が表示されますので、メールアドレスを入力して新規登録ボタンを押すと、会員登録画面に遷移します。

必要な入力項目は「パスワード」と「決済に関する情報」の2点。
決済方法は下記の3点から選べます(後から変更できます。)
・クレジットカード
・Yahoo!ウォレット
・PayPay
↓の画像はクレジットカード決済した時のお申し込み内容ですが、ここで「ご利用金額が\0になっている」ことをしっかりと確認します。
¥0にさえなっていれば、正しくキャンペーンが適用された証拠ですので、問題なく次へと進められます。

#クレジットカードの決済代行会社について
カード情報を入力する画面の一番下にお問合せ先が株式会社ゼウスとありますが、これは決済代行会社です。
なので登録完了時には、ZEUS(ゼウス)というところからカード認証確認メールが届きます。
決済代行サービスのゼウスは、これまで多岐にわたって様々な企業から利用されていますし、20年以上も実績がありますので、問題ない会社と思って大丈夫です。
会員登録が完了すると、ブラウザのトップ画面に戻ってきますが、右上のメニューボタンを開いた時に「ゴールドプラン」と表示されているかどうか。

確認できたら、次はアプリをインストールしてみます。
登録時に入力したメールアドレスとパスワードでログインして頂き、画面下右端のマイページに移動。画面上部に「ゴールドプラン」が表示されていれば問題ないです。

要約はあくまで本を見つけるための判断材料として
この記事では「メモの魔力」を例に、flierサービスの要約とはどのようなものなのか、文字数など具体的にオリジナルの本と比較してレビューしました。
さすがその道のプロが要約しているだけあって、素人目で見ても要約の内容はすばらしく思います。
ただ1つだけ勘違いしてはいけないポイントとして、要約は要約であり「要約だけではその本の全ては理解できない」というのがあります。
メモの魔力でいうなら、flierの要約にも書いてある通りに「抽象化」が大事なのですが、この部分については要約の方にも具体例となるエピソードが書いてありました。
それもあって良い要約に思えたのですが、実際の本では当然、もっと具体的なエピソードは紹介されているわけです。
「どういう風に抽象化したら良いのか?」という考え方については、元の本にある多くの具体例の方が参考になります。
真に本の内容を理解したいのであればやはり元の本を読む必要がある。
というのはまあ、flierの方でも最後に「一読のすすめ」として要約に書き切れなかった部分を紹介しているので。
flierの使い方としては、あくまで自分に合った本を探す意味合いが強いかもです。

そうなるとシルバープランの月5冊ではあまり効果が得られない可能性が高く、サイトで謳っていた「有料会員の90%以上はゴールドプランを選んでいます」は本当なんだろうなと思います。
一見すると2,200円(税込。キャンペーンでは1,980円)は高く感じますけど、ビジネス書だと1~2冊でその値段いきますからね。
10分で読める要約でも2,400冊近くのビジネス書が読み放題なので、十分以上に回収できるということかと。
とはいえ、石橋を叩いて渡るタイプの人はまずは無料のフリープランからでも問題ありません。
良いなと感じたら※ブラウザから、7日間無料キャンペーンのゴールドプランへとアップグレードする。
ただその一連の手続きが長くなるのは面倒だ、であればいきなりゴールドプランで大丈夫です。
7日間の無料期間が終わるまでに解約さえすればリスクはゼロですので。

そんなわけで今回はflierをレビューしましたが、やっぱり会員登録の入り口がわかりにくいのはもったいないなと思いつつ…。
ですが要約サービスそのものは良いコンテンツです。
何が良いかというと、本に興味を持てるようになること。
結局は要約を読むとその本が気になってきますので、本を読む習慣化へとつながるそのきっかけとしては有効に思います!(というか私の場合はほぼこの効果だったなというのが感想で、実は要約だけで済ませた本の内容は正直あまり血肉になっていません…汗。)
あと改めてビジネス書は読んでいておもしろいと実感です。
>> flier 公式サイト(ゴールドプランのキャンペーンページへ)
#学生の方はこちらから